バスケットって言っても、誰にも話せない孤独が胸いっぱいで、読んでしまうと戻れなくなるような仕掛けがある
青白い光の中で揺れていく少年たちの影は、どこか切なくて無邪気だ。ボールを追い掛ける瞳から溢れたのは、単なる勝敗ではなくて、生きている証みたいだった。
朝焼けの校庭でも、夕暮れの放課後でも、彼らはただひたすら動き続ける。けれどそれだけで済むわけじゃない。場違いそうな制服姿の子供たちが集う空間には、もう一つの闔眼がありそう。手前の壁際に寄ったとき、背後に控えた別の目線が届いていたことくらい、気がつくはずがない。そんな小さな隙間に込められたものごとが、まるで水辺のように滝壊しがちなほどに響き渡っている。
昨日の雨の跡がまだ地面に残っていた午前零時。暗くなった部屋でまた読み返していたら、ページが剥がれ落ちるように気持ちまで抜け出してしまった。文字がぶつかる音よりも、心の中の音の方がずっと大きいことに気づかされた瞬間があった。そこにはいつも通りの日常が潜んでいるようで、いつしかそこに居合わせていた自分が信じられなくなってしまった。
クラスメートとの距離は紙切れ一枚かもしれないけど、それを越えられない理由なんてひとつもない。練習時間の合間に笑ったり怒ったりしながら過ごしている様子を見ると、どうやらそれが当たり前のことらしい。だけどあの日の試合で見たものは、きっと一生忘れないだろう。
夜遅くに一人で読んじゃったら、なんだか眠ろうとしても脳内で映画館へ誘われてしまう始末だ。何故ならね、物語の中に自分自身のことを投影してしまうから。ちょっとした会話を交わしたり、無理やり笑顔を作ったり…。そんな些細な行為があふれ出すことで、まるで呼吸の一部になったように感じるのだ。
今更だが、これは本当にスポーツ漫画なんかじゃない。ただの出来事より、もっと深い何かを感じさせてくれるものだから。それでもいいやって思ってしまうんだろうけど、その答えを探してるうちに時間が過ぎてしまってたりする。
というわけで、もしもあなたが最近特に疲れすぎていて、何も考えたくない日々に突入していたら。少し時間を取って、「――!」をチェックしておくといいかと思います。気軽に立ち読みできるスポットもあるので、お近くの店舗やオンラインでの購入をご検討されてみてください。
読後にはどこか空回っているような違和感がある。たった一冊の本なのに、心臍を掴まれるようにして離せなくなるほど。朝起きたときでも夕暮れの街並みを見ているときに突然思い出されることがある。だってそこにあるのは誰にも言わないまま抱きしめていた切なさなんだから。
主人公たちの絡み合いの中で感じられる温度差が妙にリアルだった。例えばサッカー場の外周を走っていた時とか、グラウンド端っこでひょこっと現れる小さな声。それだけで胸の奥にズッシリとした重みが生まれてくる。日常の中にある不協調な光景が、時に鋭くなりすぎることもある。そんな瞬間こそが、この作品が生んでいる悪意みたいなものなのかも知れない。
夜中の12時にはもう、目を開けてても瞼が閉まってても同じことになる。なぜなら世界の全てが白昼夢みたいになっていくからだ。カーテン越しの月明かりを浴びながらページをめくるのが習慣になってしまえば、次の日に起き上がるのが辛くなった。そう、これがまさに「脳内のスイッチを入れっぱなし状態」というわけだ。
通勤電車に乗ってるときは、他の乗客との会話よりも自分の鼓動の方がずっと耳にするようになる。窓辺に寄り添う風の音と一緒に、ある種の呟きが聞こえる気がしてならない。それは単なるフィクションではない。あり得ないことのように見えることが、実はいつも通りの人生の中で起こっていて、気づかないうちに受け止められていたのだ。
そんなわけで、いつでもどこでも気軽に入れてもらえる存在っていうのも大事だと思う。読書以外の時間帯だと意外と落ち着いて読めるんだけど、夜になるとどうしてもドップリ浸かる羽目に。結局のところ、人間の感情というのはどんな形であれ、終わりがないということを忘れさせちゃうくらい強いのだから。
配信で読めるのはDMMブックスとかKindle、BOOK☆WALKERとか。ふと思い出したときに探してみて。




