読む手が止まらん:ブチ切れ令嬢は報復を誓いが刺さる

「読んじゃったら戻れない」と耳から離れぬ衝動がある。
日常の中に潜む苛立ちが、まるで毒針のように突き刺さってくる。主人公の癇取りっぷりは、お手付きの悪意よりもっと心地悪い。

空気がギリギリになる瞬間に、呼吸が止まりそうになる。家族とのやりとりひとつとっても、どこか甘えているようでいて、鋭すぎる刃を感じさせられる。特に午前零時過ぎのテレビドラマ時間帯、彼女の声に合わせて家のドアが開閉する音が妙にリアルだ。

**「どうせなら逆襲したいわ」という思考が、毎日の終わりに脳内でバトル場となる**。通勤電車の中でも指摘されてくる無礼振り、休憩時間を奪われる理由もないのに起こるトラブル……どれもが単なる喧嘩ではなく、誰にも分からないほどの苦しみだったりする。

夕方の自宅での過ごし方もまた異質だ。冷たいコーヒーを飲み干しながら、自分の行動を見つめていたくなるような存在感。他人にとっては普通のことなのに、なぜか自分が責められているように感じる。それはきっと、「自分を守るために必要だから」と思っているせいだろう。

たった一つの希望みたいなのがある。彼女が選ぶ解決策が、いつしか私たちの生き方に影響を与えることになるかもしれない。

今すぐ手にとってみたくなるほど、日常生活に穴を開けそうな物語だ。
ネット上の評価とは別に、紙面からは溢れる不安と怒りが伝わってきて、ちょっとした中毒症状になってしまうかも知れない。
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その一瞬の沈黙が胸にあると感じるのは、朝起きたときだ。窓辺でコーヒーを入れている間、昨日の出来事の端的な形が浮かんでしまう。何かを壊しているようでいて、実はそれを補うための方法を探していたことに気づく。彼女の目線から見える世界は、普段の日常よりも深くて鋭かった。たとえそれがただの仕打ちであっても、どこかで自分自身との戦いで終わることになっているのだ。

深夜になってようやく気が付くことがある。あの「逆襲」が本当に必要なのは、他の人を救おうとする気持ちじゃないのかと思ってしまう。そしてそれによって、これまで見えなかった人たちの痛みが少し明らかになった気がしてしまう。そんな風にして、この本を通じて新しい人生の可能性を感じさせるのだ。いつも通りの日々の中でさえ、小さな決意が芽生えていくという不思議さがある。心の中に秘めたものを解放するために、一度立ち止まって考える時間が必要なのだとつくづく思う。それにしても、読んでいる間に時間が過ぎるのが早すぎて、次の日に備えた準備ができていないことがよくわかる。まるで夢のように現実に入ってきたような錯覚を持つこともある。そんなわけで、少しくらい疲れてても読み続ける衝動に駈られてしまうんだろう。睡眠を犠牲にするくらいなら、もっと多くの人に届けるためにね。

その瞬間、胸の中にある塊がほぐれるように感じられた。誰にも言うことできない苦しさを吐き出したつもりでも、結局そこには無限ループがあったらしい。主人公の目元に宿った冷たい光が、今となっては何だったかと思うほど薄れてしまって、自分がどうやって生きているのか理解できなくなる程だ。ありふれた朝ご飯の香りだって、突然辛くなってきたような错乱状態に追い込まれる。そんな些細なことで揺れているのに、なぜこんなに大きな答えを求めなければならないのか。眠たくなるほど継続的に考えさせられる中毒性があり、スマホを開けば映し出される未来がまた違っていたとしても、そちらを選ぶ勇気なんてあるはずがない。一冊の物語がこうまで人の時間を奪えるとは思いつかずにいたけれど、今更ながらその正解を知ってしまったような切なさもある。雨上がりの空を見上げてるとき、自分の背中に降り注ぐ影がとても小さく感じるのと同じように、どんな強烈な感情もいつしか消え去っていくものなんだということを思い出させてくれる。だからこそ、明日を迎えるときにこの本を持ち歩いている自分を見るのが怖くなった。完璧ではないけど、間違いなく今日を変えてしまったのだろう。

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