勇者パーティーにかわいいが静かに危険:たので、告で

意外と真面目に描けることが判明した悪魔的な恋愛物語。
無邪気に歩き出す日常の中でぶつかる異世界転生という壁。主人公の普通が逆説的に光っている。

突然の告白によって周囲の空気が凍結してしまう展開が魅力だ。相手の表情が完全に変わる瞬間にドッキングする不安感は、どこにもない独特な存在感を持つ。友人たちの反応を見ればわかるように、この物語の中では誰でも例外ではないらしい。

通学電車内で隣の人と目があった日。両思いの可能性を感じて胸が高鳴ったのに、彼女が笑うと同時に顔が歪む様子を見て、まるで夢見たような錯覚に落ち込んだ。そんな微妙な距離感が織りなす緊張感が致命傷になりそうな予感がしている。

ある日の夕焼け時に自宅近くの公園へ行くと、いつもと同じ道で出会えた。彼女の話し方一つで心が揺れてきたものの、あの時の告発状況は今となっては回想としてしか感じられない。こんなふうにして日常の中に潜んでいる奇跡があることに気づかされた。

読み終わると脳内の音楽が止まりそうになるほど衝撃を受けた。感情の起伏が過ぎすぎて眠くなるかもしれないが、一度始まったら抜け出したくなってしまうだろう。最近話題になっている類いの漫画を探してるなら、きっとお似合いだと思う。

DMMブックスやKindleといったサイトから気軽にチェックできるはずだから、気になる方はどうぞ。

通学中の駅前で偶然出会ったとき、彼女の髪飾りが風になびく仕草ひとつで呼吸が詰まっていく。日常のルーチンの中で突然訪れる不思議な引力が、なぜかもっとリアルに感じるようになった。主人公の鼓動があれ程響き渡るのは、周囲の環境との調和が完璧だったせいなのか。その刹那的な温度差が、後々まで脳裏に焼き付いてしまう。

カフェでの会話をきっかけに少しずつ近づこうとする頃、意外な出来事によって全てが逆さまになった。それ以前に感じていた些細な違和感が、ここで爆発的に表面化していく。あり得ないほどの落差が生まれることで初めて理解できたのは、二人の関係にある未解決の空白という概念。

深夜になってまた読み返したら、昨日より深く沈んでしまっていた。これまでとは違う角度からの解釈が始まっており、何度もページをめくるうちに時間を忘れるようになる。特別な時間帯じゃないけど、いつもの朝起きたり昼休みしたりするときに特に気持ちが惹かれてしまう理由を見つけてしまったような気がする。

ただ単なる告白モノじゃなくて、人生をちょっとずつ変えてしまえるくらいに突飛なアイデアが混ざっている。最初は無理矢理な雰囲気だけど、慣れた頃にはもう離せなくなるのが分かる。街角の商店街にある小さな本屋さんでも、きっと同じタイトルを見かけてくれるはずだ。

この物語の中で最も鋭かったのは、「好き」という感情がどうやって形骸化してしまうのかという描写だろう。日常の中でもう一度目にする光景が突然意味を持つように感じる瞬間があり、そこから逃げたくなるほど胸が締めつけられる。たとえそれが一時的であっても、心臍に指を当てるように何かが揺れている。

ある日の夕暮れ時に出会ったシーンが忘れられない。彼女が机に向かいながら小説を読んでいたときのことだ。そんな当たり前に過ぎて気づかないうちに、自分の存在が相手にとって重要な何かであることに気付き始める。しかし、それはまるで透明人間に似ている。触れてみてはじめて触れられていたことがわかるのだ。

眠たい午後の放課後にも、電車に乗る途中にも、どこにでも潜んでいる不確実さがある。誰よりもわかっていて、それでも踏み込めなかった道の端っこで立ち尽くしている自分がいること。それこそが本当の恐怖であり、同時に救いかのようにも映る。

読み終わった翌日に訪れる寂しさは、他のどんなものを越えるだろうか。空っぽな時間がふわりと漂ってくると、あの頁を開けばまたそばへ行けるんじゃないかと思ってしまう。けれども現実は厳しく、いつも通りの毎日の中に埋没してしまいそうな予感さえする。それが妙に切ない。

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