最初からエピソードの密度が異常に高いことに気づいたのは、もうたったの一瞬のことだった
海賊たちの無邪気な笑顔が紙面からはみ出してくるような気がした
特にロジャー船長の描き方…あの目元の陰影が何か胸に迫ってくる
白黒だからこそ映画みたいに光が動き出すんだよね
ただ単なるモノクロじゃない、むしろカラーページより情報量が多いくらい
夕暮れの駅でスマホを見ていたら、どこにもいないのに突然現れたカイドウの姿
周囲の人々があまり気に留めてくれなかったけど、俺にとっては今宵のニュースみたいなものだった
漫画っていう媒体なのに、こんなリアルな臨場感があるなんて思わぬ展開
物語の中でも人脈の絡み方が妙に鋭くて、どことなく暗闇を感じさせる
レッドバーカーとかワタシボケのやり取りに心臓がビクッと動いてしまうほど
誰もが持つ願望やら劣情やらがページごとに煮詰まっていく感じがする
意外と日常との接点も多いんですよ
例えば朝起きたときの窓辺、あるいはお風呂の湯煙の中に浮かぶ夢の片鱗
それとも夜遅く家についたら、いつも通りの街並みだけどなぜかサディックな気持ちになる
そんな些細な時間の中で、世界線が歪んでいるのがわかる
結局のところ、これは旅話というよりも人生模値かもしれない
毎日が新しい扉を開ける儀礼になってるわけだし、何より生きていることを忘れないようにしてくれてる
いつしか自分の過去に出会うんじゃないかと思うぐらい、感情が溢れてきて
DMMブックスやKindleといった所で気軽にチェックできるんじゃないかな
ちょっとした休憩時間に手垢が付くようになりそうな予感です
モノクロのインクが描き出す孤独感って、まるで胸の奥から湧き上がるようなものだよね
特に雨上がりの道端で立ち尽くすシーンなんかは、息をするのも億劫になるくらい空気が圧縮されてる
カッコいいのは単なるキャラクターじゃなくて、彼らが抱える無垢な悪意や希求が文字に凝縮されていること
深夜のテレビドラマみたいに不思議と耳元まで届いてくるし、なんだかんだで精神的な免疫力を高める
もう一度言うけど、この本は完璧主義者向けじゃない
逆に言えば、どこにも縁がないのに突然のパッションが炸裂してしまう可能性だってあるんだ
たとえば電車に乗ってる時、隣の人を見ると急に自分の未熟さが露呈するようになったり
その刹那的に発生する虚しさが、案外人生のスリルなんだと気づかされる
本当に面白いのはどうやって終わりを迎えるのか分からないところだと思う
一瞬にして世界がひっくり返ったり、これまで信じていたことが全部嘘だったらどうしようって考える程の演出もある
だからこそ毎回最終章をめちゃくちゃ楽しみにしてしまうんだけどね
まぁ言ってみれば読売新聞の連載形式が再現されたり、古い時代のエピソードが現代的すぎる解釈で描かれたりしてるせいか
年齢問わずいろんな人が共鳴しているんだろうなぁ
でもそれ以上に重要なのは、「まだ終わっていない」ことに違いない
ほんの少しの隙間さえあけばすぐに次の頁へ進んでしまいそうなので、読了したら二度と触れたくない気分になるかも知れないよ
そういう意味では正真正銘の中毒性作なんで、ちょっと見てみて損はないと思いますわ
あの世から抜け出してきたような空気が漂うのが分かる
特に船の上で起こることとか、海風が髪を揺さぶりながら話し合うセリフなんかは、まるで誰かの思い出の中に迷い込んだみたいだ
Luffyが真顔になって誓った時の目つきなんて、今更ながらに胸が締まり始めることがあるし
思わずページを開き直したい衝動に駆られるのも、ただの漫画じゃあり得ないことなんだよね
深夜三時に読んでいると、遠い国の物語性が身体中にしみわたってきて、ふと自分がそこに行ってしまっている錯覚を持つこともある
朝になればまた日常に戻ってしまうけれど、心の中にある小さな宇宙は決して消え去らない
そんなわけで何度も繰り返して読んでしまおうと思った人も多いんじゃないだろうか
そして意外と気づかないうちに、自分自身が乗り込mareいた船の甲板になったってことなんだろうな
というか一体いつからこんなに深く関わってしまったのかと思うほど、どこまで行っても抜け出せない奥行きがある
これがもし映画だったとしても、間違いなく劇場で立ちっぱなしになってしまうくらいのボディータッチをしているはずだ
眠たくなる時間帯に持ち寄ったら、きっと明日からは誰よりも早く港を目指すことになるんじゃないか?
そんな感じで、少しくらいならずついていくしかないのだろ?




